| 6日目 (8/5) |
| まっすぐな道(ダマスカス) |
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09:00 ホテルを出発し、まずは国立博物館へ。フランス統治時代に作られた立派な博物館、なのだが、入り口の装飾が少し異様である。パルミラの近所のゼノビアの離宮を模した作りなのだそうだが、現地から発掘してきた石をそのまま鉄筋コンクリートにはめ込んでいる。何とも大胆である。建物の設計者にしてみれば、これも一種の復元と言うことになるのであろうか。中の展示にも、ユーフラテス川沿いのデューラ・エロポス遺跡からシナゴーグの内装をそのまま移してきたという一室があるし、中庭にも多数の出土品が飾られている。どうも、この博物館を作ったフランス人の基本コンセプトは、現地のものをそのまま持ってきました、という点にあるようである。 ![]() 10:15 今度は旧市街へ。現在残っている旧市街は、十字軍に対抗するために12-13世紀にかけて整備されたものなのだそうである。旧市街の一角には城塞があり、その前にはアラブの英雄サラディーンの像が建っている。そこから、スーク・ハミディエという商店街を通って、ウマイヤード・モスクへ向かう。8世紀に、世界最初のイスラム王朝であるウマイヤ朝により建設されたモスクで、世界第3位の大きさを誇る。モスクになる前はキリスト教の教会であったらしく、中には聖ヨハネの首がおさめられているという祭壇もある。また、このモスクにはモハメッドの孫のアル・フセイン(ウマイヤ朝に逆らったため現イラクのカルバラで殺害される)の墓とされる場所があるため、シーア派にとっては聖地である。このため、イランなどから大量に巡礼が訪れており、黒いチャドルを被った女性が多数目につき、あちこちでお祈りをしている。もっとも、スンニ派イスラム教徒のガイド氏に言わせると、「彼らの祈りの言葉は私には良く判らない」ということらしい。しかも、この辺りにはドルーズ派という、シーア派からさらに分かれた一派も存在する。もっともガイド氏によると、ドルーズ派は秘儀色が強く、ここにはあまり来ないそうである。また、モスクの横にはサラディーンの墓所もある。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 11:20 ウマイヤード・モスクを出て、隣のアゼム宮殿へ。ここはオスマン・トルコ時代のスルタンの宮殿跡なのだそうだが、現在は民俗博物館になっている。中にはきれいな噴水付きの庭があり、隣のウマイヤード・モスクのミナレットがきれいに見える。宮殿を出て買い物をした後、「まっすぐな道」を歩く。聖書の「パウロの改心」の舞台である。 聖書では、キリスト教を迫害するためにダマスカスに向かった聖パウロ(当時はローマ帝国の役人)が、強力な光にあてられて目が見えなくなり、人々の手に引かれながらダマスカスにたどり着く。そして、ダマスカスに着いてから、神の啓示に従い聖パウロが聖アナニアに会うために歩くのがこの「まっすぐな道」である。しかし、実際に行ってみると、道は若干曲がっている上、現在では車が多い。聖パウロが今この道を歩いたら、神の道を考える前に車に跳ねられて終わりであろう。そんなことを考えながら「まっすぐな道」を歩き、聖アナニアの教会へ。この教会、古代のキリスト教会の殆どがそうであったように半地下式であり、当時から存在していたという。教会の中には「パウロの改心」についての説明絵がある。この教会で聖アナニアによる奇蹟で目が見えるようになった聖パウロは、改心して神の「まっすぐな道」を説くようになるのだそうである。「Fahrenheit 9/11」のマイケル・ムーアあたりなら、聖パウロをブッシュに見立てて何か一つくらい話をひねり出してくれるかも知れないと思いながら説明を聞く。 ![]() ![]() ![]() ![]() 14:45 聖アナニア教会を出て昼食をとった後、今度は聖パウロ教会へ。こちらの話は知らなかったが、改心した聖パウロはダマスカスの有力者の反発を買い、夜中に脱出する羽目になって、城壁からかごで降ろして貰ったのだそうである。ただし、こちらの教会は、聖パウロの脱出の舞台になったであろう場所に19世紀に建てたたものだそうである。 ![]() ここまででダマスカスの市内観光はひとまず終わりで、今度はパルミラへ向かう。パルミラまでの距離は250kmほどで、最初の50kmほどを過ぎると砂漠の中になる。反乱を起こした女王ゼノビアが、ローマ軍は補給困難になると信じたのも何となく判る。途中、「Bagdad Cafe」というところで休憩。アメリカ映画に同じ題名のものがあるが、丁度ここからもバグダッド(正確にはバグダッドのかなり北に出るが)に行けることもあって、観光客相手の店の名前につけたらしい。Bagdad Cafeからさらに走ること1時間弱、パルミラが見えてきた。 ![]() ![]() |
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